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農園古穂の里で日々自然栽培にチャレンジ。土壌と土壌生成理論の探求。
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浅耕の結果が出る

今年は異例ずくめ。こんなことは初めてだ!、という言葉が頻発。原因も確定できずしたがってブログで報告しようもなくて更新が遅くなってしまった。

何が起こったか。たぶん、推測の域を出ないのだが5センチ例年より浅く耕したことによる連鎖反応と思われる。深さ平均10センチの耕耘でスタートした今年の早場米。作業は簡単で楽であったし、田植えも例年になく欠株や浮き苗が少なくしっかりと定植できたと思う。あとは成長を待つだけになったのだが、まず直面したのが水不足。50ミリのポリ缶で引いた沢の水はゆるい棚田をなし連なる8枚の田を十分潤すことができない。これまで2反4枚でうまくやれていたのだが、4反8枚の試みは初めてであった。

水で抑草するには最低でも5センチ常時8センチの深さに保ちたい。しかし畦の高さが5センチの田ばかりなのだ。そこで畦波で四周を塞ぐ。漏水が多く8枚目の他に至る水は半減以下。ゆるい棚田なので棚田ほどではないが畦際が極端に弱い。すぐに抜ける。そこにきて湿田の排水性を高めるために南北に溝があり、東西は土手である。畦際からザルのように水は抜けてゆく。結果としてあちこちで田面が露出し陸生の雑草に侵食されてしまう。

●低温障害?

問題は雑草だけではない。それどころか早場米田植え直後では寒いので雑草はまだ少ないのだ。そのかわり、田に氷を張らせる低温が襲う。3日ほど氷が張り結果として霜の害に見舞われ、葉が赤くなり、ほとんどの苗の葉が生え変わった。回復までに2週間ほどの遅れを見た。ふつうこれで立ち直るのだが、今回は違った。根の働きが回復しない。水が少なかったので多分低温障害を受けて根の生育が悪かったものか。いや最悪だった。原因は低温だけではないかもしれない。とにかく様々な環境要因が作用して根が張らなかった。その最大の原因はやはり耕深が浅かったせいであろう。そのうえで水も少なかったので低温障害のダメージがひどかったと思われる。

以後、生育を見ていると養分をほとんど吸収できていない。葉の幅は細く、ちぎれてしまい、分けつは僅かで、草丈も伸びない。田植え後1月半というものはほとんど生育を見ていない。気温が上がり始めて少しずつ伸びてきたが細苗が細いまま伸びていくだけであった。すき込んで普通作でやり直そうか、と何度思ったことだろう。

写真は田植え後一ヶ月半、5月5日の9号地、田植え時の苗と殆ど変わらない。細くて衰弱した苗から消えていく。

次の写真は同じところの5月末。
 
毎年除草を必要とせず、最多収穫の9号地の有様である。水もここまで届かず、このように露出した田面にコナギがはびこる。なのに深水に溺れたようなひょろ苗で葉色は薄い。去年までと別の田のようだ。

 
7号地もち米峰の雪。根張が回復したのか分けつは進んでいる。が草丈は例年の三分の二。

五月末の同じ頃、一方では普通作『ひのひかりの苗』が生育している。2反4枚の田に50枚の苗箱を用意した。補植を減らすために1株の本数を増やすことにした。マット苗では1,2本の株が育つことはないと判断している。一株あたりの本数を減らすことは即消滅に繋がる。1株の本数を減らすことでやってきたが、結局この田植機を使う限り中苗では1株あたり3~5本が必須と思われる。
 
今年は初めて手植え用の苗も並行して用意した。苗床のフルボ酸+乳酸菌による米ぬかぼかしで育っている。以前は生米ぬかを使っていたがむらが出たり効果が不安定であった。ぼかしは安定してほとんど生育ムラが出ていない。40日苗で元肥+1回の追肥で終わった。


次回は穂もで揃った今日までの経過をメモすることにしたい。
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