忍者ブログ
農園古穂の里で日々自然栽培にチャレンジ。土壌と土壌生成理論の探求。
Admin  +   Write
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

以下はあくまで当方の扱っている圃場での話です。(粘土(グライ土)、重湿田。)

●理想の除草計画での計算

一回のころころ(田車)による除草でどのくらいの距離を歩くのだろうか、とふと思い、計算してみました。当方の主な田は畦を入れて半畝で5アールです。縦30m✕横15m(畦を除く)としますと1条30センチで50条あります。50条 ✕ 30m ですので1500mですね。株間が30センチなので横もほぼ同じになります。縦横、1条除草機を押すと1枚の田で3000m泥濘の中を押し歩くことになります。
稲作の標準単位を1反とすれば1反の田の除草を縦横にするには6km田車を押し歩くことになります。押す力を倍にして2条除草機を使うとしても、一反でなんと3kmを渾身の力で泥濘の中押し歩くことになります。
これまでやってきたのが毎年平均6反ほどですから、36kmの縦横除草を2回、毎年泥濘の中押し歩くこと72kmという距離になります。
さて、毎年ころころ除草が終わると、泥濘の中約10kgの背負式刈払機を背負ってアイガモン除草を縦横一回やるのですが、これも同じ距離、1反6kmを押して歩くわけです。こちらは鉋をかけるように、また前後に掃除機をかけるように丁寧にしかも走るようなスピードで田の中を縦横に駆け抜けます。
一回ごとにプールを全力で泳いだような感じになって畦にたどり着きますと、毎回泥濘の底から高さ50センチほどの畦に上がります。エンジンと燃料を背負いかつ両手にアイガモンを付けた刈払機のバーを持ったままです。畦に上がる回数が縦50回、横ではその倍の100回に達します。これが半反分、1反ですと300回の畦への上り下りになりますね。

泥濘で旋回するよりは毎回畦に上がって方向を変えるほうがそれでも楽なのです。泥濘での作業はそれほどやりにくいということでしょう。他の2連式除草機を使わなくなったのも、泥濘で抱えあげて旋回することの辛さによるものです。僕の田では除草機を抱えあげると一緒に膝まで沈み、回転もままならなくなります。立ち往生と言ったほうがいいでしょう。
以上が21世紀前半に、なお行われている機械除草法の一例です。ちなみにどの程度の時間で半反をやり通せるか、連続して行えば縦1時間、横1時間半それぞれ給油2回のフルスロットルです。夏場は休み休みでなければエンジンがバテてしまい、30分ほどで脱力します。その前に人が・・・(笑)。

●実際の除草はどのていどできているか。

実際はどの程度上の予定が実行できるのかを振り返りますと、時間と体力の割り振りから上の予定の半分ほどです。ですから距離にして36km程度ですね。縦横2回の田車除草の場合、二度目の縦横ではすでに、雑草のほうが除草能力を肥えてしまっている場合がほとんど、あるいは全部の田を一巡する間に初期除草期間(田植え後1か月)を過ぎてしまっています。
そこであとはアイガモン除草になるのですがこれが一巡するころは出穂間際になっています。一人で実行可能な機械除草は、田車縦横一回ずつ、アイガモン縦横1回ずつということでほぼ終わってしまいます。

●米ぬか除草の試み

今年は普通作では微生物農法の四国の加地さんの指導を得て初めて米ぬか除草を取り入れました。25,6号地1反はうまくいったのか、手取り除草だけですんでいます。他2枚1反はコナギの量は例年の半分になりましたが巻き返されてカーペット状になり、例年と同じ除草を行っています。しかし田の泥濘表面で強力な発酵が起こるのでひ弱な苗だと根に障害を起こしました。

つまりかなりの苗の生育に影響を与えたようです。その田は浅く耕したので早場米と同じ条件が災いした可能性もあり、生育の悪い根にもろに米ぬか除草の発酵が影響してしまったということなのでしょう。来年は標準の深さに戻しますので多分大丈夫です。

機械除草にとって代わる可能性を強力な発酵を伴う米ぬか除草に見出すことができました。
PR
Comment
color
name
subject
mail
url
comment
pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
プロフィール
HN:
森ガーデン
性別:
非公開
P R
material by bee  /  web*citron
忍者ブログ [PR]